サブスク(サブスクリプション)とは何なのか、わかりやすく紹介します。
- サブスクって何?
- サブスクの意味は?
についても、お答えします。
もくじ
サブスクとは
サブスクとは、定期購入・定期購読の意味です。英単語の「subscription/サブスクリプション」を略した和製英語です。
サブスクの定義はいろいろありますが、分かりやすくいえば、
のこと。
毎月、一定の料金を払って、サービスを受けます。一ヶ月あたりのサービスの提供回数が決まっているサブスクもあれば、無制限で使えるサブスクもあります。
動画配信サービス(VOD)に代表されるため、サブスクは定額で使い放題(サービス受け放題)と思われがちですが、定額料金を定期支払いして定量のサービスが受けられるものをサブスクと呼んでいます。
もとは、一定期間利用する契約をして、定期的な支払いを行うものです。定量・従量は問いません。ですから、新聞・賃貸住宅・公共料金もサブスクにあたります。しかし、毎月の料金が変動しないものをサブスクと呼んでいます。
サブスクはなぜ人気?
サブスクが人気な理由は、価値観の変化や、ライフスタイルの多様性によります。
また、バブルが崩壊してからというもの、年収(収入)が増えないため、買いたくても買えない人がいることも、サブスクを後押ししています。
具体的には、次のとおり感じる・考える人が増えているためです。
- モノからコトへ(「所有」から「体験・利用」に価値が移った)
- 物を持たないシンプルライフが理想
- 必要なときだけ利用して節約したい
- 自宅に届けてくれるから便利(買い物がわずらわしい)
いろんな物が溢れていて、似たものがたくさんあります。
「あれもこれも欲しい」と、ひとつずつ買っていては、自宅が物で手狭になるし、お金もかかります。
現在の住宅事情や経済事情からみても、サブスクの利用は理にかなっている人が多いんですね。
サブスクのデメリット
サブスクのデメリットは、次の5つです。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
所有権を持てない(自分のものにならない)
サブスクで利用できる物は、自分の所有物になりません。料金を支払うことで、一定期間、利用する権利を受け取ります。
所有権を持てないサブスクには、次のものがあります。
- データ類:動画配信サービス・音楽
- 物:家具・家電・服など
データで提供されるサブスクは、配信側が所有権を持っています。制作者側や作品の出演者の都合によって、配信が止まることもあります。
物で提供されるサブスクは、定期もしくは終了した時点で返さなければいけません。
消費するものや定期購入物は自己所有になる
サブスクであっても、食品やコスメのように利用のつど消費するものは、自分の所有物となります。
また、花などの定期購入型のサブスクも、自分の所有物になります。
支払い総額が購入より高くなることがある
サブスクでは、支払い総額が定価や販売価格を超えても、支払いが続きます。
気に入ったものに出会い、長く使い続けた結果、買った方が安上がりになることもあります。
物系のサブスクは、アイテムを買取できることもあるので、あらかじめ確認をしておきましょう。
利用しなくても料金が発生する
サブスクでは、利用の有無にかかわらず、毎月、定額の料金を支払います。
そのため、月に一度も利用しなくても、料金が発生します。
利用の頻度が少なくなってきたら、解約を検討してくださいね。
毎月の固定費になる
月額払いのため、固定費が増えます。固定費とは、一定にかかる費用のことです。
買うより安いからとはいえ、利用するサブスクの種類が増えすぎると、固定費が膨らんで家計を圧迫します。
必要なサブスクを、必要な期間だけ利用するようにしましょう。
契約が自動更新される
サブスクは、利用期間がなく解約まで毎月契約が自動で更新されるものがほとんどです。
そのため、解約のタイミングが遅くなると、不要な料金を支払うことになります。
例えば、3月いっぱい利用して、4月からは使わないつもりでいたのに、解約期日を過ぎてしまい4月分の支払いが生じることもよくあります。
解約期日(タイミング)は、サービスごとに異なります。前もって確認しておきましょう。
サブスクのメリット
サブスクのメリットは、次の3つです。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
節約になる
定額で利用し放題のサブスクであれば、生活費を節約することができます。
例えば、動画配信サービスや音楽配信は、どれだけ視聴しても支払う料金は変わりません。レンタルと比べて、格段に安上がりです。
購入費用(初期費用)を抑えられる
サブスクの利用料金は毎月一定額なので、購入するよりも初期費用・購入費用が安く済みます。
購入したくても手が届かない高価な、家具・家電・車・高級ブランド品を、少ない金銭的負担で利用できます。
また、
- 不要になればすぐ解約できる
- 商品選びに失敗しても痛手が少ない
というメリットも、出費を抑えることに役立ちます。
お試し感覚で始められる
サブスクは、サービスによっては、無料お試し期間があります。
また、お試しがなかったとしても、購入よりも安い金額で利用できるため、
- 高額な商品だから、サブスクで利用してから買うか決めたい
- 一度試してみて、満足いくか確認したい
といった使い方ができます。
サブスクのQ&A
について、紹介します。
どんな種類のサブスクがあるの?
サブスクの種類は、大きく分けて「モノ系」「デジタル系」「飲食系」「体験系」があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
モノ系サブスク
現物アイテムを、一定期間、利用できるサブスクです。定額レンタルに近いです。
- 価格が高くて気軽に購入できないもの
- ある一時期だけ必要なもの
- 生活必需品
が多いです。
家具・家電・服・車・おもちゃ・花・住居・電動歯ブラシ・コスメなどが代表的です。
また、トランクルームも定期・定額で利用するため、サブスクの一種です。
デジタル系サブスク
電子データで提供されるサービスのサブスクです。エンタテイメントジャンルに多く、ほとんどが定額で使い放題です。
動画配信サービス(VOD)・音楽配信サービス・電子書籍が代表的です。
飲食系サブスク
食べ物や飲み物が定期的に届くサブスクです。決められた日に決められた量が届くため、定期便とも呼ばれます。
コーヒー・宅配食・お菓子・肉・魚・パン・ビール・日本酒などが代表的です。
体験系サブスク
何かをするタイプのサブスクです。形として残らないサービス提供が多いです。
オンラインフィットネス・ホテル・英語学習・美容院が代表的です。
サブスクとレンタルの違いは?
支払う料金と利用期間が違います。サブスクは定額で長期利用、レンタルはつど払いで短期利用です。
物を借りるという点では、サブスクもレンタルも同じです。
まとめ
サブスクは、2010年代の後半ごろから使われ始め、2019年のユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされました。
サブスクの市場規模は、年々増加し続けています。一般社団法人日本サブスクリプション振興会によると、2019年度は6,828億円だったものが、2022年度には1兆769億円(見込み)まで増えています。
ファッション・生活・定期宅配・デジタルコンテンツなど一部のジャンルの合計です。国内サブスクサービスすべての総計ではありません。
多くの市場・ジャンルでサブスクが立ち上がり、これまでのサービスのあり方や流通形態が変わってきています。
現代は、多くの物であふれているにもかかわらず、人々の価値観は「所有」から「体験」移り変わっています。
サブスクは、多様化する個人ごとのニーズにあったサービスを、必要なときに必要なだけ受けられます。
上手に使えば、節約にもなりますよ♪